アレクサンダー・テクニークの教師資格を取るに当たり
実習課題として10回のレッスンを5人の生徒さんに行いました。
④ 趣味で声楽を熱心に勉強されている方の感想
(1)発見と学び、経験してよかった点、難しかった点
自分の身体のこと、特にどこに不自然な力みがあるかは、他人に客観的に見てもらわないとわからないのだと再認識した。指摘されるまで、かなり不要な力を使って声を出しており、それが長らく習慣になっていることに気付いた。
頭を意識することで逆に重心を下に持ってくることができる感覚を味わえたことは、大いなる発見だった。ただ、歩いている時にはそれを実感しやすいが、いざ演奏しよう(歌をうたおう)という姿勢になった時にはまだ意識できていない。代わりに、私のクセである首への不要な力に気付かせるために、「首」を意識することをアドバイスもらったが、このことだけでも随分と歌い出しがラクになったように思う。
最も大きな収穫は、「全てを肯定する」という考え方。まずは自分を褒め、信じて好きになるというポジティブな発想がなければ、身体を開くこともできないと実感した。
(2)日常生活に活かせるか?
日常生活の中では、すでに「どんな結果も否定をしない」という思考を活かしている。また、前述の通り、歩く時の姿勢や座っていても、ふと頭~背骨の動きを意識して力を抜くということをしている。
(3)実習生のふるまいについて
最初は、なかなか距離の取り方がわからず、コミュニケーションが難しく感じた(ただそれは人の相性もあると思うので、私の場合と言ったほうが適当だと思う)。中~後半になると、こちらも木俣先生の人となりがわかってきて、また、私の課題の解決策を考え熱心に指導くださった。レッスンも非常に楽しく感じた。
(4)その他コメント
アレクサンダーテクニークは、私には、「否定をしない」という考え方と頭~背骨を意識することで、表現(演奏)のための本来の身体が使える状態にする、ということのように理解しました。非常に短絡的に簡略化して捉えておりお叱りを受けそうですが、レッスンを受けて、私がいかに歌をうたうこと=正確には声を出すこと に必死になっていたかに気がつかされました。心の内にある感情を音に乗せて表現したいと思っているのに、出口のところで留まり、さらにはそれを自分の内側に戻してしまっていたのだということがよくわかりました。ありがとうございました。
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