こんにちは
声楽家,アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です
「息(声)を前に当てて!」とか
「声(息)を軟口蓋に当てて!」とか
どうやると思いますか?
息を当てるってどういうこと?
肺から来る息は声帯で原音が作られ 口や鼻から出ていきます。
その中で息の方向を決めどこかに向かって当てることが
できるのでしょうか?
声道(声帯から唇までの息の通り道)をホースと考えるなら
水を当てたい軟口蓋や前歯はホースの中や出口付近となります。
うーんちょっとむずかしい…
当てるという表現は微妙ですが
*舌や頬、軟口蓋、顎の開け具合、唇、頭の傾き *
を巧みに使い 声道の形を変えることにより
共鳴の具合を調整することを
息を前歯に当てるとか、軟口蓋に当てるとか
息を軟口蓋の方に回すとか
言うのだと思います。
声道の形を変えることが、そんなことになるって
ピンと来ない方もいるかもしれませんね。
声道の形はとても重要!
言葉の発音も
声道の形を変えることでできると考えられています。
声道の形状が変わることで共鳴に特徴(フォルマント)ができ
様々な母音となるとのことです。
模型での実験の動画がありました。
おもしろいですね!
声道は管楽器の管にあたります。
管の形が変われば、音色や響きも変わります。
つまりやわらかい声とか明るい声とか深みのある声とかよく響く声
を出すひとつの鍵になるわけです。
息 (声)をおでこや頭のてっぺんに当てられる?とか
うーん、いくら舌や顎など上記に挙げた*を使っても
発声時に 息を本当に顔の表面にある
おでこや眉間 頭頂に当てるのは…
無理でしょう
そういうことじゃーありませんよね~
おでこや眉間 頭頂に息をあてるとイメージすることで
それらが響く(振動する)ように
声道という楽器の形を変えることはできると思います。
実際 眉間や軟口蓋が
ビリビリ振動するのを感じることはありますよね。
それを称して 息を当てる と言うのだと思います。
息はどこに当てればいい?
これはどんな声を出したいのか、また
今の状態がどうなのかによります。
(声がこもり気味なのか、浅い感じなのか…)
♪ 「息を軟口蓋に当てる」と言った場合
舌や頬、軟口蓋、顎の開け具合を調整して
軟口蓋が響いている感じがする声道の形
(口の中や喉)を作りたいのだと思います。
動画の実験は口の下側だけを動かしていますが
声楽では口の天井の動きがとても大切です。
軟口蓋は柔軟で動きますので天井を高くしてあげると
息の通り道が広くなり柔らかい声になると考えられます。
軟口蓋を上げているつもりが、
下側を下に広げていることが起こり勝ちなので要注意!
♪ 「息を前歯に当てる」と言ったなら
上の前歯が振動する様に。
下の図でいえば i の様にするのではないかと。
はっきりした明るい声になると思います。
ご紹介した動画でも分かるように響かせたい所は
狭くするというのが少し意外で興味深いです!
息を吐くことも大切
息(声)を当てるという言い方のメリットとして
「自然と呼吸が意識できる」ということがあります。
例えば頭頂に息を当てようとしたら
息のスピードは自ずとはやくなりますね。
しっかり息を吐くことはとても大切です。
響きにばかり囚われず
体全体を見ることで 上手くいくこともあります。
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