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お腹から声を出すには、まず立ち方の癖を探り余分な力を抜く

こんにちは。
声楽家,アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です

骨と筋肉

突然ですが ヒトの骨って何個あると思いますか…

大人の骨はだいたい206個くらいだそうです。
赤ちゃんの頃には300個以上あって、それがだんだんくっつくので
数は減るのだそうです。
206からさらに年とともに結合し減っていくそうです。

その骨をなるべくバランスよく組み立て
立ったり、座ったりすれば
筋肉の仕事が軽減されるはずです。

立ったり、座ったりすることを考える時
筋肉のことをイメージすることが多いかと思いますが
私はアレクサンダーテクニークを勉強することで
骨に注目することも有効だということを学びました。

というのは筋肉は骨格筋だけでも600以上もあり
動きも複雑で話がややこしくなりやすいのです。

実験

立った状態で膝を伸ばしたままで重心をどんどん前へかけていきましょう
(足の裏は地面につけたままつま先に乗るように倒れていく)
どうなりますか?

斜めになっても
倒れない様にがんばってくれる筋肉がありますね
それから反射的に倒れるのを防ぐため
片足を踏み出すのではないでしょうか?

別にその筋肉の名前を知らなくても、
その筋肉を使おうと思わなくても、
自然にそういう動きが起こります。

もし、普通に立っているつもりでも、
骨を組み立てるバランスがうまくいっていないと
知らず知らずのうち どこかの筋肉の
お仕事を増やしているかもしれません。

アレクサンダーテクニーク(AT)では
ヒトが体を 々のデザインを生かして効率よく使う 様にします。
もし演奏の時 ATに使うと、
立つために仕事をする筋肉が普段より減るでしょう。
するとその筋肉を演奏のために使えます

立って歌う、座って歌う、寝て歌う

さて、あなたは立って歌う、座って、寝て
どの姿勢が歌いやすいですか?
                                                     

寝て歌う

寝た方が歌いやすいという人はあまりいないかもしれませんね。
でも私はレッスンをしていて
時々仰向けに寝て歌って頂くことがあります。
「えっ!そんなことしたら力が抜けちゃって支えられない!」
その通り。それがねらいです。
歌おう と思った途端 色々なところに力が入って
それが邪魔になっている様に見えた場合
横になって、ひざは立てて(そうした方が腰のあたりが緩むので)
まず頭を左右にころがして首の緊張を取り
顎や舌もダラッツとして
息を吐く時お腹をへこませ吸う時は膨らませる様にして歌ってみます。
(レッスンでは
少しだけアレクサンダー・テクニークのワークもしますが
床に体重を預ける様にするだけでも効果はあると思います。
どうでしょう?
楽に声が出ることにびっくりする生徒さんも多いです。

座った体勢でよいバランスを探る

体の一部分に体重を多くかけて立つという習慣がある場合
例えば反り腰の場合ウエストの辺りに負担がかかります
他にも立ち方には人それぞれの習慣があり
それが発声の邪魔になっている場合
寝てもいいですし
座って脊椎をひねってみたり
座った状態で前屈してみたりして
バランスの良いところを見つけます。

すると筋肉が効率よく使える様になり
「座った方が声が出るなんてびっくりです」
ということもよくあります。
もちろん本番では立って歌う場合が多いですが
上述の方法で良い感じをつかめるのであれば
まずはそれを楽しみましょう
そして立った時どうなるか?
上手くいかなければまた座るなり寝るなり。
その繰り返しです。

お腹から声を出す、体を使った発声

お腹から声を出す とか
体を使って発声するとか よく言われます。
それにはまず発声に有利な呼吸をすることだと思います。

呼吸のメカニズムを知り、全身で呼吸をしようという時

その前提として今日書いた様な
バランスのいい立ち方が
できているのとうないのでは
全く効果が違うと思っています。
立ち方を変えただけで
呼吸が変わり、
高音が楽に出たり、力強い声が出せたりします!
呼吸のシステムについては色々書いていますので
サイドバー(スマホでは下)の検索欄で検索してみてください
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