こんにちは
声楽家,アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です
声の素は2枚の声帯が振動することで作られます。
その後 口や鼻から息が出ていくまでの声道が
共鳴を作り 声になります。
これは金管楽器が唇を震わせたブーという音を原音とし
管が共鳴を作り朝顔から音が出るのと似ていると思います。
唇も声帯も間が空き過ぎていては息が漏れるだけで音になりません。
ですから2枚をつける必要があります。
但し、ヴァイオリンのように
それらをこすって音を出すのではありません。
息が振動を起こします。
声帯を写した動画を二つご紹介します。
声帯をどれくらいつけるかは
地声、裏声、強く鳴らした声などによっても違うと思いますが
ここにご紹介したものは どちらも声帯をギュッと密着させてはいません。
関連記事「地声と裏声」
声帯の動きのスローモーション映像
残念ながらどの様な声が出ているのかは
分かりませんが、ものすごい速度で振動していることが分かります。
YouTubでと書いてあるところをクリックすると見られます。戻ってきてね!
カメラを挿入してこんなに歌えるなんてすごい!
地声と裏声を行ったり来たりするヨーデル。
これを見て気づいたのは地声で張る時ほど
喉頭蓋(手前のベロのようなもの)が
息の通り道をふさぎ気味になります
これによって息の圧力は高まると思います。
つまり地声の時は声帯により強い息圧をかけてるのではないかと思います。
そして地声部分の声帯が見えません、残念‼
ベルヌーイの定理
さてこの声帯の間を息が通り抜ける時に
「ベルヌーイの定理」が働いていると考えられています。
声帯の間に息が通るのを
ペットボトルの間にストロで息を吹くことで
実験しました。
間が広いと動かないのですが
間を狭くし隙間に強い息を吹くと
ペットボトルどうしが引き寄せられます。
何故かというと 下図に示したように通常は
ペットボトルに全方向から
同じだけ空気の圧力がかかっています。
ところが、その間に早い空気の流れがあると
その部分からペットボトルにかかる圧力が弱くなります。
外側からは普通に圧力がかかるので
引き寄せられ二つのペットボトルがくっつきました。
矢印は空気の圧力を表しています
声門を閉じる筋肉があります。
この筋肉を使い、を程よく閉じた時
「ベルヌーイの定理」が働き
両側の声帯が引き寄せられるということです。
開き過ぎていても、ギュッと閉じ過ぎていても
この現象は起こらないと思います。
実際歌う時に
「ベルヌーイの定理」を知っていたからといって
急に上手く歌える分けでもありません。
ただ「へー、すご〜い」
「声帯を頑張って密着させなくても、
それは、自然に起こる」と考えて
邪魔をしないことが大切なのだと思います。
ただ声帯の周りの筋肉には感覚がなく
とても分かりにくいのです。
「どういう息が声帯にあたるか」も
とても重要です。
こちらは腹筋群や胸郭の使い方で操作できるので
いろいろ探求できると思います。
発声の原動力となるので パワーも必要です。
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