”ラ ボエーム”のミミ役で
以前は出たはずのhigh Cがでない!
と慌ててレッスンに見えたソプラノ(歌子)さん。
初見
発声練習で声を聴かせていただくと
高音になるに従い、
どんどん声帯の合わせ方が
きつくなっていくのが聴き取れました。
私としては様子をみるため
少し我慢して上行していきましたが
これ以上高い声を出していくと
かなり声帯に負担がかかってしまうと思い止めました。
問診
私 「今 声を出して頂きましたが、
自分としては如何ですか?」
どんなレッスンでも私が何か言う前に
この質問をしています。
歌子さん
「音だ高くなるに連れてだんだん苦しくなりました。
これはいつものことですが、色々な先生のレッスンに行っても
なかなかここで止めてもらえません」
私 「そーですか…私にもだんだん苦しくなってる様に
聞こえたので止めました。」
処方箋
声帯はそんなに強く合わせない方が
響きが出てくるし、
今の出し方だと喉を傷めてしまいそうなので
もう少し声帯を薄くつけていきましょう。
図や写真を見ながら喉ぼとけの中の声帯の動きを
ザックリ説明し、
そのイメージを頭の片隅に置いてもらいました。
実践
ホッとした時のように 「フー」という練習をしました。
声を出そうと思わないけど
思わず息と一緒に軽く声がでた時の感じです。
或いははやし立てる時の様に。
音程を意識せず高い声を出します。
軽く音程なしの高音が出るようになったら
音程をつけていきます。
私は声から声帯の合わせ具合を聴き取り
呼吸や口の開け方についても
「試しに こーしてみて」
と選択肢を提案していきます。
1時間のレッスンで大分声が軽くなり
Aくらいまでは今までより楽に出せる様に
なりました。
その後4回程度のレッスンで
Cが出る様になりました。