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声が出しやすくなる顎のエクササイズ、構造に合わせて動かそう!

こんにちは
声楽家、アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です。

今回は顎の動きについてです。

発声時、顎が固いとどうなるの?

顎が固いとどんな不都合が起こるでしょうか?

♪ 声がこもる

♪ 言葉の発音がなめらかでなくなる

♪ レガートができない

これくらいは普通に考えられることかもしれません。
この他にも私の経験から言うと

♪ 高音が引っかかる

♪ 前の音から声区辺りの声に移れない

♪ 声がゆれる(不安定になる)

などの事も意外に顎の固さが原因だったりする場合があります。

というのは顎のロックを外した途端 
嘘の様に上記の問題が解決することがあるのです。

顎の構造

上あご、下あご という言い方をしますが
実際動くのはどちらでしょう?

上? 下? 両方?

下あごは顎関節を介して頭蓋骨に付いています。
関節があるので、手足の様に付属品とも言え
頭蓋骨に対して動くことができます。

のところが顎関節です。

  

顎関節で動くことができるのは下顎だけです。

じゃー上あごは?

上あごは頭蓋骨と一体です。
ですから上あごを動かすには、
上あごが含まれる頭全部で上を向くことになります。

  
下あごを動かす

  
上あごを動かす

つまり歌うにしても食べ物を噛むにしても
上あごを動かすとしたら頭を動かすことになります。

下顎の挙上と下制

それでは下あごを下げる(口をあける)筋肉と
上げる(口を閉じる)筋肉ではどちらが強いでしょう?

下顎の挙上(口を閉じる)ということは
食物を噛むことが一番の仕事です。
生きる上でとても大事なことなので
強い筋肉がついています。

一方 下顎の下制(口を開ける)のは
重力に従えばいいので補助的な筋肉しかないそうです。

顎の下制を補助する筋肉

上記の様に顎は自重で下制しますのでどれも
補助的に働きます。

・広頚筋 
顔面下部と口の皮膚を下に引いてしわを作り下顎の強制下制を助ける

・顎二腹筋茎突舌骨筋 
嚥下時に舌骨を挙上し下顎の開口を補助する

・オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋
嚥下時に舌骨を前方に引き下顎の開口を補助する

 

咀嚼筋(主に顎を閉じる時に使う筋肉)

・側頭筋
下顎骨を引き上げ、前に突き出す

・咬筋
下顎骨を引き上げ、前に突き出す

・内側翼突筋
下顎骨を引き上げる

・外側翼突筋
下顎骨を前に突き出す 下顎骨を外側に動かす(咀嚼時)

参考: プロメテウス 解剖学コアアトラス(医学書院)

声を出しやすくする顎エクササイズ

声を出す時に顎が固いと初めに書いた様な弊害が出ます。
ではどうしたらいいのか。
私が生徒さんや自分自身にやっている練習方法をご紹介します。

上手くいけば顎を開けるのに苦労していた方でも
だいぶ楽に開けられる場合もあります。

♪ 顎は自重で開くということを思い出し
「居眠りをして口がぽかんと開いてしまった」
時の開き方ができる様にする。(とても小さい動きからやってみる)

♪ そのやり方で口を開けてから声を出す
(開けながらではありません。口を先にポカンとあけて
その形のまま声を出してみます)
ア とも ウ とも聞こえないようなあいまいな音でよい

♪ それ以上開けたい時は
上記の下顎と舌骨の間にある筋肉を補助的に使い
顎間接を軸に回転する方向に静かにあける

♪ だんだんに母音にしてみる

* この練習は顎に注目してやるのですが
アレクサンダー・テクニークの基本 頭と脊椎の関係が
鍵になったりします。
頭蓋骨は脊椎のてっぺんに軽やかに存在します!

*仰向けに寝てやるのもお勧めです

*これはエクササイズです。
実際歌う時には言葉も発音しなければなりません。
居眠りのようにポカンとするのは顎の開け方の話で
言葉を発音するための唇や頬の筋肉は
ダラっとする必要はないので、しっかり使いましょう。
顎も開けたままでは歌えないので恐れず動かしましょう。

特に顎の固さが目に見えなくてもこれをすると
スムーズに声が出たり、
声質がきれいになったりします。

おもしろいです。

 

記事には関係ありませんが動画をアップしたのでよかったら見てください!

コロナ前 リサイタルの最後に歌った曲です。
「大切なものはぜんぶここにある」
~ありのままの自分を認めここで精一杯やればいい~そんな気持ちで歌っています。

ぜんぶ (詞 さくらももこ、曲 相澤直人)歌:木俣時子 ピアノ:堀井泉

 

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