こんにちは
声楽家、アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です。
練習ではできたのに…
今こそ上手くやらなきゃ という場面
日頃から苦手意識のある箇所は余計プレッシャーがかかります。
フィギュアスケートに例えれば難しいジャンプ。
そのフレーズが始まり、刻々と問題の箇所が…
恐怖心に負けグラっと来たらもうダメ!
やはり日頃から上手くいかない箇所は失敗率が高い!
でも考えてみればこれは当たり前なことですね。
「練習で上手くいかなかった箇所が本番では成功した」
そんなこともあるでしょう。
そーなればラッキー!
でもそーならなくても想定の範囲内ですよね..
それなのに「あー失敗 あんなに練習したのに..練習ではできたにに…」と落ち込む。悔しい気持ちは痛い程分かります。
「練習ではできたのに」という言葉の罠
練習では3回に1回くらいできれば
(成功率33,3…%)その言葉 言ってませんか?
本番やちょっと緊張する場面では一度でもできないと
(成功率100%)でないと「失敗した」と。
確かに練習はやり直しができるから
3回目にできたとしても自分としては「練習ではできた」という印象になると思います。
本番は一度しかないのでそこで失敗すれば失敗となるのも分かります。
「いえいえ、練習ではほぼ100%できる」
それなのに本番では失敗してしまう理由は
ここぞという時に現れる
「ちゃんとやらなきゃ」とか「頑張る」そして恐怖心
これらが体や喉に不要な力を入れてしまうからだと思います。
成功、失敗の二元論で音楽と接するのをやめよう!
自分にとってその曲の難関。
レッスンでもいつも止められ指導を受ける箇所。
何回も練習し、上手くできることも間々ある。
今日は上手くできたと思っても通してみるとやっぱり失敗。
そーなってくると成功と失敗の二元論になってきて成功に執着する。
これは私自身よくあることでそれなりにやり甲斐もある。
モチベーションも持てるし、楽しんでやれれば悪くはないと思います。
ただ つまづきの原因にもなると思います。
成功か失敗かそれを気にするあまり
音楽的な感性がそっちのけになってしまうことはありませんか?
上手くいかないことばかりが気になって歌うことが楽しくないどころか苦しい!
そんな風になってしまっては残念です!
・どーして作曲家がその音をかいたのか?
・その高さ、強さ、弱さ、長さがなぜ必要なのか?
それを音楽的な素晴さと感じ取ることこそが歌う喜びなのだと思います!
できない苦しさでなく
CDなどを聞いて「何て素敵なんだろう」と思うのは
その音が素晴しく出てること以上に
その役柄の心情とかロマンティックな空気とかに感動するのだと思います。
それがやりたくて歌っているのでしょう?
「そーしようとしても声がでなくて興ざめ…」分かります。
確かに余程の天性の持ち主でもない限り感情ばかりでは上手くいきません。
だから発声法が大切だし練習も必要です。
苦手箇所を成功させる練習法
例えば息のこと、体の状態に留意しながらも
音楽はいつも感じている。
そこを目指した練習がいいと思います。
二つ以上のことを一度にするのは難しいので
・時には音楽は考えず体が気持ちよいことだけ思って歌う。
・時にはその心情になりきって発声を気にせず歌う。(喉を痛めそうな人は気をつけて)
どんな衣装でどんな背景で誰に歌っている?
そしてハイブリッド。割合も色々できるように。
☆☆具体的な練習例
○音の高さが壁になっているのなら部分的に低い調に下げて歌ってみて そこから半音ずつ高い調にしていく。
○声を出さず心の中で歌う(どんな風にうたいたいか?)
○メロディーに色をつけていく。
○情景を写真でなく動画で思い浮かべ流す。
○登場人物の好きな食べ物や血液型を想像してみる。
本番ではどーしますか?
音楽的に自分のやりたいこと 出したい声がある。
その声が出せる様練習する
声の練習をしながらもいつもハート♥️を携えている。
これが練習だしレッスンだと思っています。
(私自身そう教えて下さる先生に恵まれ、自分もその様にレッスンしたいと考えています)
結果として
それができると成功 失敗の二元論から多少なりとも脱出できるのではないでしょうか?
出来たとか出来なかったではない何かを見つけて体験する
そーしたら練習もレッスンも楽しい。(教える人も教わる人も)
こんな練習をしていれば本番でも音楽を楽しめる場面が増え
成功失敗に縛られず
余分な緊張が減るのではないでしょうか?
練習の時から難しかった箇所が上手くいかなかったとしても
「練習ではできたのに…」と落ち込まずもっと大切なことを頼りに
進んでいけるのではないでしょうか?
そーできることを切に祈ります!
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