こんにちは。
声楽家,アレクサンダー・テクニーク教師
木俣時子です。
声を出す体のしくみ
声を出すのに最低限必要なものは何でしょうか?
① 息
② 声帯の振動
③ 共鳴
の3つだと私は考えています。
①息
息をはくためにお腹まわりをプッシュします。
骨盤底筋群は下から
腹筋群は前後左右から腹腔の内臓を押し上げます。
すると横隔膜が押し上げられ
胸腔にある肺(弾力性がある袋状)がつぶされ
息が気管を通って鼻や口から出ます。その途中
② 声帯の振動
喉仏(甲状軟骨)を息が通る時、その中にある声帯が振動します。
それが声の素となりますが、それだけでは
声とは言えないパサッとした音だそうです
声帯のまわりにも小さな筋肉がたくさんあり
声を出すための仕事をしているのですが
意思で動かすことができず、
使ってもフィードバックがほとんどありません
*参考記事
③ 共鳴
そのパサッと声の素が声道で共鳴し声になります。
ウィキペディアによると「声道」は
動物体内の音の発生器より発せられた音が、
体外に放出されるまでの間に通過してくる、
動物の体内の空洞のことであり人の場合
喉頭、咽頭、口腔、鼻腔から成る。
声道の形状によって、体外に発せられる音の音色は変化する。
形状によって共鳴する音の周波数が変わることなどが原因である。
よって、ヒトなどはこの部分の形状を変化させることも利用して、
会話や歌唱などを行っている と書かれています。
声が出る仕組みを金管楽器に例えると
息が気管から口や鼻に向かって来ることは同じですね。
その途中の声の元となる声帯振動にあたるのが
唇の振動です。上下の唇を震わせブーッという音をさせます。
次に声の響きや言葉を作る声道にあたるのが
息が通って行く管の部分です。
楽器の種類によって管の長さ、太さ ベルの大きさ、向きなどが異なり
それによって音色の違いができるのですね。
同じ人が(同じ唇で)吹いても
トランペットとホルンでは違った音が出ますよね。
歌う時一番大切なのは?
さて、この3つの要素を駆使して歌を歌うわけですが、
何をどう考えるのがいいでしょう?
これは私の考えなのですが’
②の声帯の振動については
筋肉を使おうと思ってもよく分からない場所ですし
何かをするというより、
余分な力が入っていないことが重要だと思います
③の共鳴については
共鳴は物理現象であり、響かせるには
やはり余分な力が入っていないことが重要だと思います。
声道を形状を変化させる舌や、あご、軟口蓋の動きは
音色に大きな影響を与えるでしょう
ですからそのための知識、意識、練習は必要だと思います。
でも例えば頭蓋骨を響かせようとして力を入れてしまったら
振動を抑えてしまします。
一番大切なのは
①の息だと思います。
胴体の筋肉を使って声を出している間は息を吐き続けること!
これによって声帯も振動するし、共鳴も起こります。
どうしても「声をだそう!」
特に「高い声、強い声」を出そうとした時、
また音楽を感じて表現しようとする時も
関心が喉の周りや顔に行き
フレーズの終わりまでしっかり息を吐き続けることに
気がいかなくなってしまい勝ちです。
(自分の経験からも生徒さんを見ていてもそう思います)
すると喉や響かせようとした所に余分な力が入り
声がうまく出なかったり、響かなかったり
きつい声になってしまったりするのだと思います。
息づかいと言えば音楽そのものとも言えます。
その点からも息は大切ですね。
マヨネーズの胴体を押したら上からピュッと飛び出しますね。
そんなイメージでまずは息を真上に送る。
不安な音、難しい音ほど、頭を動ける様にして胴体をプッシュ!
この意識、動きがまずあることがとても大切だと。
自分への信頼が、素敵な声を出させてくれると思っています..
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